教育方針〜通信制高校の特徴〜

 高校教育の新しい取り組み
 教育課程は、通信制・総合学科ですが、この柔軟な教育制度を使って、通信部と通学部の二部を設置し、生徒が登校日数を選択できる新しい取り組みを行っています。

CONTENTS
 1.教育理念・校訓
 2.ごあいさつ
 3.天学について
 4.高校設置認可書
 5.天王寺学館沿革

各概要を一通りご覧いただいた上で、
各ページの閲覧にお進みください。

 6.天学の制度・概要(学校制度)
 7.天学のコース・概要(コース編成)
 8.天学の生徒指導・概要(進路・生活指導)
 9.天学の授業・概要(取り組み)
 10.BACK TO MAIN



設置趣旨と教育理念・校訓 〜School Policy and School Motto〜

 血の通った教育の場 −自尊・自助・自立に向けて−
■開校目的(本校設置趣旨)
 「本校は単位制・通信制の高等学校を設置し、今日の後期中等教育を取り巻く様々な課題に真贄に取り組むとともに、広く地域社会に開かれた高等学校とし、生徒一人ひとりの興味・関心・能力・適性などを伸ばす教育を行い、学ぶことの意義を通して、生徒の自己統率力、また内的価値観の形成を実現させる人間教育を行うことをその目的とする」。平成14年4月開校に向け、このように本校の設置趣旨を学則に定めました。


 昭和30年代から始まる日本の高度成長期、集団就職などで働く若者などの学習の場として、昭和37年、正式に通信課程が設けられ、日本の高校は全日制・定時制・通信制の3課程を持つようになりました。以降、定時制・通信制は勤労者のための高校教育の場として、日本の後期中等教育の振興に大きく貢献をしてきました。では現在の状況はどうでしょうか。集団就職はもうありません。これからもないと思われます。当初想定していた働きながら学ぶ学習者は急減し、高等学校の進学率は97%を超えるようになりました。この現状から見ると、対象とされてきた学習者はほぼ存在していないことになり、この制度は一つの役割を終えています。当時の設計は、既に久しく実体とは乖離したものとして終えなければならないでしょう。時代の声に耳をそばだて、役割を終えたものは設計をし直さなければなりません。しかし法令的には何も変わってはいない。本校はこのことを踏まえ、柔軟に規定されたこの制度を活用し、今の時代に合った新しい高等学校を作っていきたいという強い思いで発足しています。同種高校の多くが50 年前の小さな学びの形を、謂わばそのまま平行移動し、時間に制約のない学習者を疑似的に勤労者と見なし、決して大きくはない学校生活の中で、卒業資格取得中心の学びとなっていることが残念です。また、敢えて言うなら、いつの頃からか、商業主義に走っているような現状が散見され、学校教育法に定められた一条校としての高校課程、高校制度を翻弄しているようにも思えます。
 今の時代は複雑です。真面目な生徒だからこそ学校生活に悩んでしまうといった不思議がしばしば起こってしまいます。このように勉学への思いを持った生徒が結果として多様化している「今」があります。本校は勉学に軸足を置いた生徒を求め、努力しようとしない人は、本校の求めている生徒ではありません。前者の生徒の皆さんのためにと、開校した高等学校です。



■教育理念(学校目標)
 学校を「血の通った教育の場」とすること
 学校法人天王寺学館創設50周年を記念して天王寺学館高等学校が開校されました。法人は現在60周年を超えました。学館60年、創設以来、一貫して「血の通った教育の場」を標榜して参りました。開校以来、大切にしてきた規範は「生徒一人ひとりの心に寄り添うこと」にあります。学校にあっては、いつの時代にも、この「血の通った教育」が不可欠です。この規範を忘れず、これからも、生徒一人ひとりを深く理解し、生徒たちに誇りある有意義な高校生活を送らせたいと考えています。
 「やれば出来る」を掛け声に!  やれば出来る。つまりやらなければ出来ない。簡単な道理です。そのためには自らにレッテルを貼らないこと。「やれば出来る!」を生徒諸君への励ましの言葉とします。


■校訓(生徒目標)
 『自尊−自助−自立』を規範とすること
 生徒の皆さんは、この「三つの自ら(みずから)」を行動規範とし、他に頼らず、他の影響を受けず、自らの足で立ち、それぞれの目標に向かっていってほしいと思います。また礼節、品格を重んじて自己を練磨し、人格を強固にして、自己統率力と個としての内的価値観を形成していってほしいと思います。

     自立とは、他の助けや支配を受けず、一人立ちすること。
     自尊とは、プライドを持ち、驕ることがないこと。
     自助とは、他に頼らず、自らで事を為すこと。



■縁(えにし)ありて本校生となる諸君へ
 『天学生悠々たれ』
 縁ありて本校生となる諸君、時代を洞察する力を有してほしい、出来上がっている社会の矛盾・錯誤を見極める目を持ち、考え、行動する人であったほしい。他者の常識と呼ばれている「常識」を疑い、まずは広く、潮流の如くダイナミックに流れる世界の動向・変化を察知し、そこに身を置いてほしいものだ。「木を見て森を見ず」という警句がある。狭い世界の中にいると、君たちすべてが持っている天賦の翼が退化する。思考が幽閉され、個の尊厳が損なわれる。それぞれにとってかけがえのない人生(時間)を誇り高く生きていくためには、今を見定め、分析する力量を必要とする。おそらく学ばなければ得られないだろう。経験しなければ見えないだろう。程度の差こそあれ、諸君は未だ無知である。たとえば「地動説」という真理を唱えた学者が「天動説」を頑なに信奉する人たちによって命を落とす不幸があった。理科の教科書には、一行、「地球は太陽の周りを公転している。」とのみ記される。教科書は真理の山である。そして先人の労苦が教科書の中に詰まっている。進学は大切だが、もっと大切なものがある。打算なく純粋に学ぶという行為を良としたい。日本はなかなか変わらない。学校も変わらない。政治では変わらない。私たち一人ひとりが変わらなければ変わらない。高等学校は、次に来たる社会参加の訓練の場である。滔々と流れる時間の中では、殆どの苦悩は流してしまえば良い。将来を見極めにくい時代に私たちは生きるが、君たちの確固たる「意思」の前では、多くが矮小の出来事に過ぎなくなる。泰然自若、悠々とした生徒となってほしい。
天学生悠々たれ。



ごあいさつ

校長 久井 通義

 扉を開けるのはキミ
 バラエティに富む社会が、若者たちを豊かに育てていくことが出来るように、グローバリゼーションの進展した今日の環境では、日本社会の活力の源として、生き生きとした多様性の発揮とその包容力が求められます。しかし、社会全般、人と人との相互の寛容さは欠けて久しい気もします。私たちの社会は時に感情論に陥り、時に無神経で、他と少し違っているというだけで、「標準」や「普通」、「一般的」という見慣れた物差しで計ろうとしてきます。本質からは遠く、新しいことには閉鎖的で、柔軟性を失って、そこに重い「壁」が立ちはだかってきます。
 硬直した既成の価値観の前では、多様性の深化や活性化の回路が閉塞してしまいます。社会には異なった発想の持ち主が存在し、その様々の価値観が社会で共有され、認められなければ、バラエティに富む社会にはなり得ません。

 「多様さ」が、私たちに多元的で深みのある文化を醸成し、それぞれを生かし合って、それぞれの生き方を肯定して、活力ある社会を形作っていきます。アンシャン・レジームは、古今東西、その社会の問題でありながら、実は、社会を構成している私たち個人、個々・一人ひとりが旧弊の矛盾や形式論、権力からどう脱却し、自己を開放して変わっていくかという、個人の在り方を問う個々のテーマでもあります。
 変革の主体はキミたちだし、壁を破るのはキミたち若者が相応しい。俗っぽく平凡で、只、世論や風潮などに流されていく思考停止の状態を、高校生は避けなければなりません。
 高校は、正しく「思考できる」人材を育成していく場で、社会を俯瞰できる目で、物事の本質を見極められる学習者を作っていく場です。高校生が学ぶことは山ほどもあり、クイズの集大成のような学びが本道でもないはずです。

 縁あって本校に入学するキミたちは、自らで考え、他人のつまらぬ物差しに左右されない人、自分を信じて行動できる人、そして努力する人になっていってほしいと思います。
 人生が一筋の道である筈などなく、辿り辿り繋げていく曲折の道のりであり、立ち止まり、しばし考えることも許されている道です。「おおらか」な姿勢で、心を平穏に維持し、必要以上に他者と見比べる行動は慎んで、自分の在るがままを肯定して堂々と歩を前に進めていってほしいと思います。

 次の新しい扉はキミ自身が持っている鍵で開け、勇気を持って「今」を打開していくこと、誰もが通過していく道です。悩みは様々あれど、大局に立って、キミ自身にしかない鍵で扉を開いていってください。道は一筋ではなく、それぞれが非凡で、様々な歩き方があります。十人に十人の道がある。それはすべて尊いものです。

2017年盛夏



天学について




天学が求める生徒像とは

 入学時の筆記試験は行いませんが、意欲と向上心のある人を求めています。中学校に登校できていなかった生徒には、中学基礎補修と英語T・数学Tは3レベルの授業を実施しています。また、落ち着いた学習環境を維持するため、服装、髪型等、学校生活や学習に不要と思われるものは禁止しています。


天学の学校生活とは

『落ち着いて学べる「勉強の場」を提供し、一人ひとりにとって有意義な高校生活を送ってもらうことにあります。
 半世紀以上も前の勤労者を対象とした「高等学校通信教育規定」、そこに示された必要最小の登校(授業)、決して豊かとは言えない生徒活動や学校行事など、散見される雛形的・典型的な通信制・単位制の高等学校のあり方とは一線を画します。天学の授業週数は全日制(35週以上)と同じ36週です。また、学校行事は高校で行っているものすべてを実施しています。(自由参加制)部活動は学校生活を彩り、イキイキとした学校場面を演出するものとして積極的に推進しています。
 入学した生徒のほとんどが進学を希望していることから進路指導の役割が大きい学校です。中学時代に登校できていない生徒たちのために学び直しの場が設けられています。

●天学の「学び」の概要
授業週数 : 前期18週・後18週(年間学習計画36週 内4週は定期考査週間)
     ※大学のように、前期、後期の半期ごとに単位認定を行います。(一部の科目のみ通年認定)
授業日数 : 前期・後期ともに82〜84日+その他登校日約15日(通学部5日制の場合)
     ※登校日数(目安)は通学3日制で約120日、通学5日制で約180日、通信部は約50日以上120日まで
授業時数 : 週当たりの授業総数約470時間(府立高の15クラスに相当する授業を行っています。)


天学のカリキュラムとは

『教育課程は「通信部」、「通学部」の多部制を編成し、生徒の現状に合わせたコースの選択ができるように考えられています。』
 本校は広域性高校に対して『狭域通信制高校』として、他に付帯施設は一切設置せず、当校舎のみにおいて対面授業を重視した教育を行っている高校です。教学に関わるすべての指導は本校の教員のみで行います。

(1)登校形態:@通信部、A通学部(5日制・4日制・3日制)、B視聴メディアコース
(2)総合学科:普通科と専門学科を融合させた学科(詳しくはこちら)
(3)単 位 制 :学年進級によらず、科目ごとの単位認定制度(詳しくはこちら)

通信部各コース
総合教養コース ■無学年制
■月・水・金−午前授業標準
国際教養コース
芸術情報コース
視聴メディアコース(在宅学習)


通学部各コース
文理進学特進コース 5日制(1〜3年次)
4日制(3年次)※2年特進コースも可
3日制(1〜3年次)

■学年制
■午前・午後 全日型授業
文理進学総合コース
文系進学総合コース
理系進学総合コース
基礎総合コース
芸術系進学総合コース



高校設置許可書


 本校は学校教育法第一条に定められた私立高校で、大阪私学104校の中の一校です。
本校法的位置づけ:大阪府許可私立高校(共学校)
単位制・通信制(狭域性)・総合学科
大阪府知事高校認可番号 大阪府指令私第29-6号
高等学校認可年月日 2002年3月22日
高等学校開校年月日 2002年4月1日

 本校をしばしば専修学校等と思う誤解をしている方が中高の先生方の中にもいて、実態理解がいただけないことを残念に感じています。本校は2002年4月に開校した、学校教育法第一条に規定された大阪府認可の私立高校です。この誤解はおそらく、通信制・単位制高校を取り巻く環境が混乱していて、正規高校の周辺に、法律想定外の教育施設が多数存在し、文部科学省をはじめとした行政機関も整理がつかない現状にあるからだと思われます。
 現在は平野区に校地校舎を移転しています。本校舎だけの運営を行い、技能連携等他の教育機関とは一切関係を持っていません。


 大阪の私学について
 大阪府知事が認可した高等学校を以下に掲げています。近年、公立高校は相当数が統廃合され、公立高校の定時制が多部制への移行などもあいまって減少しています。私立高校も、減少傾向ですが、特に男子校・女子校から共学校への変更などが顕著です。このような全日制高等学校の状況の中、通信制高校は唯一、学校数を増やしている現状です。(本校は共学校の中に含まれます。)
(大阪府私学・大学課ホームページより)

課程名 学校数(2005年4月) 学校数(2010年4月) 学校数(2017年4月)
高等学校 男子校 15校 8校 6校
女子校 30校 27校 20校
共学校 55校 67校 70校
100校 102校 104校
(通信制・内数) (7校) (6校) (8校)
2017年4月1日現在



天王寺学館沿革


 学校法人天王寺学館について

 学校法人天王寺学館(所在地:大阪市阿倍野区松崎町)は、1953年4月に天王寺予備校を創立、1967年4月には関西外語専門学校(旧校名:天王寺英語学院)を併設しました。
 学校法人創設50周年を記念し、2002年4月、同地に、専門学校と校地を隣接した形で、天王寺学館高校を開校しました。それぞれの学校はそれぞれ独立し別個の学校として運営されています。
 2010年10月、天王寺学館高等学校は現校地に校舎を建築し移転いたしました。阿倍野キャンパスは法人本部と関西外語専門学校・天王寺予備校、平野キャンパスは高等学校と、専門学校と高等学校のキャンパスを独立させています。

天王寺学館の歩み

1953年4月 「天王寺予備校」設立
1967年4月 「天王寺英語学院」設立(現 関西外語専門学校)
1969年4月 学校法人天王寺学館創設
1976年4月 「天王寺英語学院」大阪府より専門学校第一号認可を受ける
1987年4月 「天王寺英語学院」を「天王寺アカデミー専門学校」に改称
1989年4月 豊中キャンパスにて「関西国際高等専修学校」設立(現 関西外語専門学校国際高等課程)
1993年5月 「天王寺アカデミー専門学校」を「関西外語専門学校」に改称
1994年4月 関西外語専門学校に留学生センターを設置
1995年4月 「藤井寺留学生会館(Fujiidera International House)」設置
1999年3月 新校舎「新館」落成 「天王寺学館生涯学習センター」設置
2002年4月 「天王寺学館高等学校」設立
2003年3月 「天王寺学館」創立50周年式典
2003年11月 学校法人天王寺学館 創立50周年記念式典挙行
2010年10月 「天王寺学館高等学校」新校舎(平野区)に移転
2013年4月 学校法人天王寺学館 創立60周年

学校法人 天王寺学館(阿倍野本部)
 法人本部・関西外語専門学校・天王寺予備校
 〒545-0053 大阪市阿倍野区松崎町2-9-36
 TEL:06-6621-1881(天王寺学館代表電話)





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